佐賀県富士町の温泉、古湯温泉(ふるゆおんせん)。
歴史がある温泉と耳にしたことはありましたが、訪れるのは初めてでした。
古湯温泉とは
古湯温泉は、佐賀駅の北方20km、標高200mの山峡にあって、昭和41年7月、厚生省から、「古湯・熊の川温泉郷」として、国民保養温泉地の指定を受けている。
泉暦も古く、画家の青木繁やアララギ派の総帥として、日本歌壇の最高峰といわれた歌人の齋藤茂吉ら諸先生の曽遊の地として知られている。
「いで湯のいわれ書き」という古文書によると、人皇七代孝霊天皇の72年、中国の「徐福」が、奏の始皇帝の命を受け、不老長寿の霊薬を求めて、佐賀郡諸富町寺井津浮盃に上陸し、金立山に辿り着き、北山の翁として、浮世を忘れて暮らしているうち、或る日、「湯の神」が現われ、翁にむかって「この山中の西北あたりに、黄金の霊が湯となって湧出するところがある。必ず行ってその源をうがち、これを広めて多くの人を救われよ。」と告げて雨雲をかきわけて消え去った。ふるくま 古湯・熊の川温泉郷から引用
古湯温泉の始まりが古文書「いで湯のいわれ書き」に書かれているそうです。
佐賀県といえば秦の始皇帝の命令を受けて、たくさんの渡来人と日本に上陸した「徐福」伝説が多く残る土地でもあります。
その徐福にまつわるエピソードが古湯温泉に残っているのですね。
古湯温泉の隣の熊の川温泉も歴史が古いようで「熊の川温泉は、大同元年(806年)僧空海が唐から帰国、全国行脚の途中弘仁12年(821年)この地を訪れ、水鳥の水浴するを見て、温泉を発見した」とも説明がありました。
歴史がある温泉地であることは間違いなさそうです。
古湯温泉の写真


川がすぐ近くにあり、散歩にちょうど良かったです。


古湯温泉街には宿が集まっていました。
泊まった幸屋さんもその一つです。

温泉街の中には足湯の場所や

公衆浴場もありました。
古湯源泉 英龍温泉
地元の人に昔から親しまれてきた大衆浴場、英龍温泉。
かねてから要望の多かった貸切風呂を二部屋ご用意!
利用料金は60分大人2名”大”で1740円 ”小”で1240円です。
旧古湯温泉館を”古湯源泉”英龍温泉と古湯温泉館が 建てられる前まで使用していた名称に変更。ふるくま 古湯・熊の川温泉郷から引用
温泉街は町全体がリノベーションされたのか、デザインに統一感がありましたね。
静かでこじんまりとした由布院のような印象です。
徒歩でのんびり散策できます。

廃校が活用された新しいスポーツ宿泊施設の中に、カフェもありました。
カフェ「ゆっかい食堂」
地元の人をはじめ、旅行や観光で古湯を訪れた人が気軽に立ち寄り、佐賀のことや古湯のこと、また旅の思い出などを話せる憩いの場です。
周辺の情報提供やお土産の販売ほか、地元の人とお客様が一緒になって行う参加型の催しを開催し、「人と人の出会い」や「新しいコトや面白いコト」が生まれる賑やかで愉快なカフェを目指します。SAFA FURUYU CAMPから引用

洒落た外観のイタリアンデリとフランス菓子のお店「Chez Heidiシェ・ハイジ」も気になりました。
食事とお酒が美味しい宿

幸屋は一泊二食付のプランを選択。
幼稚園児と小学生の子供と親二人、計四人で泊まりました。
ゆったりとした和室で過ごせて、朝夕とも部屋食。
夕食の写真がほとんど撮れなくて残念でしたが、味も素材もとても良かった。
辛口多めな、Googleや楽天のレビューで高評価なのが頷けます。

そして「佐賀の地酒の飲み比べセット」もよかった…!(日本酒好きです)
古伊万里酒造の純米酒「前(さき)」、光武酒造の純米原酒「光武」、天山酒造の純米吟醸酒「七田」。
錚々たるラインナップです。
佐賀は米どころ。
とても気に入った「前(さき)」を単品でお代わりして…。
この日はつい多めに飲んでしまいました。
夕食の最後の方で出された茄子の田楽がまたお酒に合うのでした。

朝食も部屋でいただきました。
お米もとても美味しかった。
このあたりで採れたお米のようで宿の方から「山のお米なんですよ」と教えてもらいました。

おからが苦手な夫が「うまいうまい」と言って食べていました。
おからは炊くのが難しいですよね。さすが。
内湯のみ、洗面所・トイレは共同
お風呂は家庭でよくあるポリタイプの浴槽で内湯のみでした。
ポリタイプとはいえ結構な大きさで、ゆったり入れました。
男女で分けられていたのですが、その日泊まっていたもう一組のお客さんとかぶらないように、家族湯のように家庭ごとに分けて入らせてもらえました。
トイレや洗面所は共同です。
まとめ
Googleと楽天の高評価どおり、我が家にはとても満足度が高い宿でした。
高速道路のインターからさほど離れていなかったので、北九州からは行きやすい距離でした。
美味しい食事や居心地のよさに、女将さんのおもてなしが温かい。
また行きたい、連泊したい宿の一つになりました。