前回の記事が長くなったので、前編と後編に分けて書いています。
鬼の石段を登り切って国玉神社上宮へ

鬼の石段850段を登り切って、とうとう国玉神社上宮に到着しました。
史跡ガイドボランティアのガイドさんたちに感謝です。

ガイドさんが上宮にお参り。
周辺には家族3名で登っていた方がいました。
お子さんは幼稚園ぐらい?
登山に慣れたご両親といった様子でしたが、小さな子がここまで登ってこれるなんてすごい!

求菩提山の山頂は、麓から見えていたように木が茂っていました。
巨木の下には巨石や石塔などがたくさん残っていました。
求菩提信仰の中心となったのが山頂で、累々とした巨石群は神の降臨する場所として神聖視されました。また、辰の口と呼ばれる岩穴からは今も蒸気が見られ、かつてこの山が火山であったことを示しています。
豊前市公式ホームページから引用
求菩提山の頂上からは弥生時代のものが発掘されたそうで、古代から信仰の対象だったようですね。
頂上に巨石といえば、後に登った北九州市の皿倉山も権現山も、中津の八面山も同じです。大昔の人は巨石や巨木など、自然が信仰の対象であったようです。
別の道で山を降りていく
頂上でしばらく休憩を取り、来た時とは違うルートで求菩提山を下りていきます。

豊前市公式ホームページにも記載されている「辰の口」です。
寒い日には蒸気が見えるという岩穴ですが、温かさは感じても気温が高いためか蒸気は残念ながら見えませんでした。

「これから五窟を周って降りていきます」
五窟とは
豊前市公式ホームページから引用
山伏たちが籠り修行に励んだ場所で大日窟、普賢窟、多聞窟、吉祥窟、阿弥陀窟がその中心です。特に普賢窟は国宝に指定されている「銅板法華経」が納められていたといわれ、その岩の割れ目で耳を澄ますと今でも「ゴォー」という音が聞こえ、地元の人達の間では梵音と言い伝えられています。
上の写真は「大日窟」。
平安時代後期に作られた木造大日如来坐像がこの窟に安置されていたそうです。
大日如来坐像は現在、求菩提資料館に安置されていて間近で見ることができます。

前日に雨が降っていたせいか、岩から水が滲み出て岩が濡れていました。


「これは何ですか?」
長女も初めての登山、初めての山奥に興味津々。
ガイドさんがたくさん説明してくれました。


座主坊園地駐車場から求菩提山登山口へ
五窟巡りを終えて、スタート地点の座主坊園地駐車場ではなく、その先の求菩提山登山入口に歩いていきます。(車で迎えに来てくれる家族と待ち合わせ)
途中も見どころがあります。

鬼石坊。鬼の手形が石組みに残っていると言われているようです。

構の石門。
車一台は通れます。
麓の里と山伏たちが暮らしたり修行する山の境界線だったようですが、ガイドさんによるとわりと自由に行き来できたそうです。
厳しそうなイメージを持っていたので意外でした。

石仏が並んでいます。
さすが修験の山。
子供の頃に行った高野山を思い出しました。
山の中にはゴマ場・禊場など他の史跡もあったようですが、私たちが初心者だったこと、登山開始の時間を考慮され今回は短めのコースになりました。
ゆっくり登って降りて休憩も入れて、4時間はかかったと思います。
初めての登山でしたが、想像より疲れていないのが不思議でした。