20代、30代の頃から年上の経営者の方たちと関わることがよくあった。
荷物持ちをしたり、カラオケを歌ったり、ザ・昭和な感じのお付き合い。
今思えば色々な所に連れて行ってもらったし、人生訓のようなことを教えてもらった気がする。
その人たちは、パワースポットによく行っていた。
自分の実家は初詣やお盆とか、ほぼ何も関係ない家だったので旅先で必ずと言っていいほどコースに神社仏閣を組み込む彼らに内心驚いたものだ。


旅先では必ず神社や寺に立ち寄って、祈願や祈祷を受けていた。
今でこそネットで日本全国のパワースポットの情報が得やすくなったけど、当時はどうやって情報を得ていたのだろう。
そしてそもそもなぜ経営者の方々はパワースポットに行くようになったのだろう。
最近聞いた「パワースポットに行く理由」

福岡県福津市宮地嶽神社
最近になってある神社に行きだしたという経営者の方がいて
「今まで神社仏閣にはあえて行くことがないと仰っていたかと思いますが、なぜ急に?」
と尋ねたところ
「神頼みはするまいと仕事してきたんですけど、『どうしてもここは』『何でもできるところはしておこう』と思った勝負の前に行きました。そしたら本当によいことが起こった。それからです」
その話を聞いて、もしかしたらほかの経営者の方もそんな経験があったのかもしれないと思った。
実感したから行く、自然な話だ。
そして神頼みというのはギリギリまで頑張ってからの祈りが一番効くと耳にしたことがある。

宗像大社と出光興産の創始者であり「海賊と呼ばれた男」出光佐三氏も深い結び付きがある。
松下幸之助は三重県の椿大神社に多額の奉納をしたという情報もあった。
日本人にとって神社で集まることは自然だった
石清水八幡宮の宮司さんが書いた八幡神の本を以前読んだら「社会」という言葉の起源は「神社」だったと伝えられていた。
「社(やしろ)で会(あ)う」から社会になったのだと。
「人が社で会うから社会、それだけ日本人に根付いている」と。
なるほどなと思った。
行くとすっきりするとか、心地よいとか、なぜかは分からなくても私達は何かを感じているのかもしれない。